去年から日経平均やTOPIXなど、株価指数はトランプさんと中国の駆け引きに対して神経質な動きをずっと続けています。
トランプさんだけでなく、北朝鮮⇒イギリス⇒中東情勢⇒日韓関係⇒トランプ⇒北朝鮮(以下同じ)と、同じところをグルグル回り続け、そのたびに株価は波を打っています。
最近1年半で一番利益を出しているのは長期投資家ではなく、この時々押し寄せてくる波をただの波と信じ、下がったところで買い、次の波を予測して売っている投機家でしょう。
一方の不動産投資信託(リート)は、株価指数が波打って足踏みをしている間、多少のさざ波は立つもののずっと堅調な動きを続けています。
東京REIT指数は2019年9月13日の終値で2123.91になり、2007年以来の高値を付けているとのことです。

最近の好調の要因は、次の要因があるとエコノミストの皆様は考えているようです、
- 超低金利(マイナス金利)により、銀行からの借入金利が低い。借り換えにより金利は今までよりもさらに下がっている。
- タイトなオフィス需要により、空室が少なく、賃料も上がっている。
- 株価迷走により、投資資金が安定した居場所を探している。
今までの上昇は外国人投資家の買いに支えられていたようですが、最近では外国人投資家はリートを売り越しているとか。
それにも関わらず、今度は国内の機関投資家がリートを積極的に買っているため、価格は上昇を続けているようです。
価格の上昇に伴って、4%を超えていた分配金の平均利回りも3.6%を下回るところまで落ちてきました。といっても、ここ5年間の利回りお平均は3.75%程度あり、まだそれほど過熱感のある状態にはなっていないという見方もあるようです。
おじさんは高配当株への投資が好きなので、その一環としてリートを保有していますが、だいぶ含み益が大きくなってきました。
以前オリックス不動産とスターツプロシードの記事を書きましたが、その中で ’17年の初めに他の銘柄を購入しているとことに触れました。
今回は、前回の記事以降に最近購入した銘柄と、現在保有している全リートについて書いていきます。
おじさんが保有しているリート全公開
まずは、おじさんが現在保有しているリートをまとめました。
太陽光発電に投資する2つのインフラリートを含めて、次の表にリストした全19銘柄を保有しています。
銘柄 コード | 銘柄 | 購入年月 | 2019/9/13 終値 (円) | 保有数 | 時価 (円) | 平均 購入価格 | 損益 (円) | 損益% |
3278 | ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人 | 2017/May | 208,000 | 3 | 624,000 | 138,087 | 209,739 | 50.6% |
3296 | 日本リート投資法人 | 2017/Jan 2017/May | 440,500 | 2 | 881,000 | 285,365 | 310,270 | 54.4% |
3298 | インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 | 2017/May | 20,070 | 80 | 1,605,600 | 12,444 | 610,080 | 61.3% |
3451 | トーセイ・リート投資法人 | 2016/Jan 2017/May | 129,200 | 13 | 1,679,600 | 111,311 | 232,558 | 16.1% |
3455 | ヘルスケア&メディカル投資法人 | 2017/May | 134,800 | 10 | 1,348,000 | 99,052 | 357,480 | 36.1% |
3462 | 野村不動産マスターファンド投資法人 | 2011/Jul | 193,800 | 4 | 775,200 | 113,269 | 322,124 | 71.1% |
3463 | いちごホテルリート投資法人 | 2018/Oct | 128,200 | 2 | 256,400 | 138,230 | -20,060 | -7.3% |
3468 | スターアジア不動産投資法人 | 2017/May | 114,200 | 10 | 1,142,000 | 100,073 | 141,270 | 14.1% |
3470 | マリモ地方創生リート投資法人 | 2017/May | 121,900 | 4 | 487,600 | 92,465 | 117,740 | 31.8% |
3473 | さくら総合リート投資法人 | 2017/May | 93,600 | 7 | 655,200 | 78,967 | 102,430 | 18.5% |
3476 | 投資法人みらい | 2017/May | 60,200 | 16 | 963,200 | 39,180 | 336,320 | 53.7% |
8954 | オリックス不動産投資法人 | 2006/Apr 2011/Sep | 230,400 | 10 | 2,304,000 | 115,013 | 1,153,875 | 100.3% |
8960 | ユナイテッド・アーバン投資法人 | 2011/Jul | 203,200 | 1 | 203,200 | 95,125 | 108,075 | 113.6% |
8963 | インヴィンシブル投資法人 | 2017/May | 64,200 | 10 | 642,000 | 43,626 | 205,740 | 47.2% |
8966 | 平和不動産リート投資法人 | 2011/Jun 2017/May | 134,300 | 12 | 1,611,600 | 82,350 | 623,395 | 63.1% |
8975 | いちごオフィスリート投資法人 | 2017/May | 105,200 | 10 | 1,052,000 | 65,747 | 394,530 | 60.0% |
8979 | スターツプロシード投資法人 | 2006-7 2017/Jan | 199,600 | 18 | 3,592,800 | 169,352 | 544,462 | 17.9% |
9281 | タカラレーベン・インフラ投資法人 | 2017/May | 120,000 | 2 | 240,000 | 98,598 | 42,805 | 21.7% |
9283 | 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人 | 2017/May | 98,900 | 1 | 98,900 | 81,795 | 17,105 | 20.9% |
– | J-REIT 合計 | – | – | – | 20,162,300 | – | 5,809,939 | 40.5% |
初めて買ったリート達
初めて購入したオリックス不動産 (8954) とスターツプロシード (8979) は、下記の記事をご覧ください。
次に買ったリート達
次に買ったのは2011年の夏から秋に掛けてです。
リーマンショック後、Jリートは見るも無残な状況でしたが、そこから着実に投資口価格は回復していました。下がりきって戻るまでには何度も買い場があったのですが、怖くてなかなか手が出ませんでした。
2011年の東日本大震災をきっかけにしてリートもまた低迷期に戻りましたが、この時は「東北は必ず復活する」「日本も必ず復活する」「リートも復活する」と、下落を非力ながらも買い支えるという使命じみたものがあり、買うのがあまり怖くありませんでした。
平和不動産 (8966)、野村不動産マスターファンド (3462)(昔のレジデンスの方を買いました)、ユナイテッドアーバン (8960)、オリックス不動産 (8954) を2011年に購入しています。
安い時期に買えてたので、当時購入したリートは価格が70%~110%程度上昇しています。
2017年に購入したリート達
2017年の初め頃に、定期預金がいくつか満期になりました。利率 が少し良かったころに作った定期で、満期になったら住宅ローンの繰り上げ返済に使おうと考えていたお金でした。
住宅ローンは、35年間の返済期間をすべて1%程度の低い変動金利で借りて金利で借りています。
変動金利はいつ金利が上昇してもおかしくない、変動金利だけを考えてめいっぱいのローンを組むと、将来破産しかねないと、何を調べても書かれていますので、金利上昇局面のためにとっておいたお金です。
ただ、ふたを開けたら金利は上昇するどころか政策金利はマイナスも見えている状態で、今後の金利上昇の可能性も低そうに感じました。
一方、2017年には上場して間もない新興リートが年利4 ~ 5 %の高利回りでゴロゴロと転がっていました。
従来から上場していたリートと比べると、スポンサーが大手不動産ディベロッパーでなく、聞いたことがない会社もありましたが、分配金の利回りが良いのは魅力的でした。
ここで心の中で悪魔の声がささやきました。
- 低金利、まだまだ続くんじゃないの?
- いろんな新興リートが上場してるんだから、少しずつ分散して投資すれば大丈夫なんじゃない?
- 利回りは魅力だよねー。うまくいけば分配金でほとんどローンの返済できるんじゃない?
- 今ちょうど投資口価格下がってるし、買っちゃえばー。
思ったときに買わないと買えないことが多いので、ここは思い切って購入しました。
2017年5月に、1週間くらいかけてバタバタと購入したのが上の表の銘柄です。
じっと待ちながら 狙いを定めただけでなくただの偶然なのですが、2017年の5月に購入した銘柄は東証REIT指数を中期的な視点で見たときにはおおむね底値にで購入できており、そのためかいずれの銘柄も利益を出すことができています。
また、投資口価格は上昇していますが、いまだに高分配金リートのままである銘柄も多いです。分配金も増加しており、きちんと経営できているリートが多いです。
インフラファンドを同時期に2銘柄購入していますが、これについては別記事に何か書きます。
最近購入したリート(ホテルリート)
このところ調子のよいJリートですが、ホテル関連のリートの成績はあまりよくありません。
過剰に作りすぎだから、韓国からの旅行者が激減したから、などなど様々な理由が考えられますが、とにかく投資口価格はあまり上がっていません。
去年の秋に、いちごホテル (3463)、星野リゾート (3287)、大江戸温泉 (3472)の3つのホテルリートでどれに投資しようか悩みいちごホテルに決めたのですが、一番貧乏くじを引いてしまいました。
中期的なチャートや利回りから考えてももう少し投資口価格は上昇してほしいですね。



その他のリートに関する話題
次に購入したいリートは?
上にも書きましたが、ホテル特化型リートに興味があります。冬のボーナスや、頂いた配当金や分配金で少し買うかもしれません。
他にはロジスティックス(物流)のリートを持っていないので欲しかったのですが、ここ数か月で投資口価格は上昇してしまいました。
Jリート初の敵対的買収
8月の終わりに、さくら総合リート (3473) がスターアジア (3468) に買収されました。敵対的買収です。さくらはスターアジアに買収されるのがそんなに嫌だったのか、みらい (3476) を担ぎ出し、私はみらいと結婚すると言い出す始末で、何やら変な芝居を見せられているようでした。
おじさんは、この3つのリートのすべてを保有していますので、どのような決着を見ることになるのかことの進展を見守っていました。
さくらからは7月から8月にかけて、何を言いたいのかまとまっていない8月末の総会の案内と議決権の委任依頼が3,4回に分けて送付され、混乱している様子が目に見えました。
(混乱していたのだと思いたいです。あれが実力だとすると・・・・・)
スターアジアからも、総会の案内と委任の依頼が来ましたが、スターアジアの方が分かりやすくまとまっており、今後の経営を任せるのであればスターアジアかなと思い、スターアジアに委任状を返信しました。ちなみに、みらいからは何も来ませんでした。
総会の結果はスターアジアの勝ちでしたが、私は正直どちらに買収されてもよかったです。一先ず無事に決着がつき安心しました。
ただ、さくら経営陣の対応はあまりにお粗末です。使う必要のないお金もたくさん使ったことと思います。
上場している株式会社の経営と比べると、リートの経営は甘えが生じやすいのかもしれません。今一度、各リートの経営の皆様には、リート投資主やお客様(賃貸の契約者)のために経営をしているということをよく考えてリートのかじ取りをして頂きたいと思います。
ETFや投信もあります
高値更新だとニュースになっているリートを今から買うのには勇気がいるかもしれませんが、興味のある方は、リートに少し投資してみてはいかがでしょうか?(自己責任でお願いします)
個別銘柄でなくともETFや投資信託も販売されていて、小額からでも投資を始められますよ。
ちなみに下記のETFと投信は、おじさんも少しだけ保有しています。
管理費用は投信の方が安いんですね。またETFは配当金が出るたびに税金を徴収されますが、インデックスのJリート投信はまず分配金を出しませんので税金が徴収されず、福利の効果が大きいです。上場しているETFより投信を買った方がよさそうです。
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