日本の株式市場の指標として有名なものには、日経平均株価 (日経225) やTOPIXといった株価指数が有名です。
株価指数は東証やJASDAQなどの指数の他に、高配当株・内需株・外需株・中国関連株など様々なテーマ毎の指数があり、日々更新し発表されています。
今日はインカム=配当狙いの長期投資家が好きな高配当株の株価指数について記事にします。
各市場の株価指数
ニュースで毎日、または時々耳にする各株式市場の代表的な指標として次の指数が使われています。
- 日経平均株価 (Nikkei 225)
- 東証株価指数 (TOPIX)
- JASDAQ指数
- 東証マザーズ指数
- 東証第二部株価指数
他にも色々な指数があります。東証第一部の指数としては、上記した日経平均とTOPIXがよくつかわれていますが、日経が発表している株価指標だけでも他に次のようなものがあります。
- JPX日経400
- 日経株価指数300
- 日経500種平均
- 日経JAPAN1000
指標の意図がそれぞれ少しずつ異なっているので、専業投資家にはいずれも大切な指標かもしれません。しかし、サラリーマン投資家は日経平均とTOPIXを理解していれば十分でしょう。
高配当株の株価指数
株価指数には、市場全体の動きを追いかけるタイプの他に、市場内部の個別のテーマを追いかけるものもあります。
長期投資メインの個人投資家には、株価の値上がりよりも毎年発生するキャッシュフローである配当を重視して高配当の銘柄に投資をしている方も多いと思います。
株価指数には高配当の株式をテーマにしたものがあり、日経と東証がそれぞれ次のような指標を発表しています。
日経平均高配当株50
日経平均高配当株50とは次のような指数です。
「日経平均高配当株50指数」は日経平均構成銘柄のうち配当利回りの高い50銘柄から構成される配当利回りウエート方式の株価指数です。配当利回りに流動性(売買代金)を加味して構成銘柄の指数算出上のウエートを決定するという、従来までの価格平均や時価総額加重平均とは異なる算出方法を採用しており、いわゆるスマートベータ型のインデックスとみることができます。2017年1月10日から算出を開始しました。
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225hdy
日経平均(225銘柄)から高配当株をピックアップしており、分母を225とすると配当利回りの上位22%が選ばれています。
10月7日終値の想定配当利回りは4.64%、日経平均の想定利回りは2.06%なので倍以上の利回りとなっています。(日経のWebsiteで日々更新されています)
TOPIX高配当40
TOPIX高配当40とは次のような指数です。
・ TOPIX 高配当 40 指数は、TOPIX 100 の算出対象を母集団とし、直近の実績配当利回 りが相対的に高い 40 銘柄により構成される指数である。銘柄の選定に当たっては、各 銘柄の実績配当金、定期選定基準日における株価を基に選定を行う。
https://www.jpx.co.jp/news/1044/nlsgeu000002ldx4-att/j_guidebook.pdf
・ 算出対象の定期入替は毎年 1 回(6 月最終営業日)行う。
・ 基準日は 2017 年 8 月 25 日・基準値は 1,000 である。
TOPIX100とは東証一部の中から時価総額が高く流動性の大きな100銘柄の指数であり、その中から配当利回りの大きい40銘柄をピックアップしているとのこと。したがって、TOPIX100指数の中から配当利回り上位40%が選ばれていることになります。
配当利回りは、東証のWeb Siteに載っておらず良くわかりませんでした。(構成銘柄と割合から計算することも可能ですが・・・)。同指数への連動を目的としたETF(大和高配当40)の利回りが3.32% (別途信託報酬が0.209%)なので、先の日経平均高配当株50指数と比べると配当利回りは低いようです。
高配当株指数の値動き (日経平均高配当株50を例にして)
最近の高配当株の値動きは、下記のように日経平均やTOPIXと比較して良くありません。

高配当銘柄の代表格であるJTや日産、さらには商社・都市銀行など、高配当銘柄の株価がいずれも軟調なのが原因でしょう。

しかし、5年程度の中期のスパンで見ると、動きは日経平均とそれほど大きく変わりません。

また、配当は日経平均の2倍程度あるため、配当込みで考えると中長期のパフォーマンスは日経平均よりよさそうです。


高配当株指数での資産運用
高配当株指数は、さまざまなETF (上場投資信託)が東証に上場されています。
高配当を今後も維持できれば、株価が下落しているときは絶好の買い場になっているはずです。
個別株を買うのはなかなか難しいという方も、ETFであればリスク分散がある程度できているので株価下落の局面でも比較的買いやすいと思います。
おじさんはどちらかというと個別銘柄に投資するのが好きなのであまりETFは保有していません。しかし、投資という言葉を捨てて「資産運用」を考えたとき、効率的で失敗が少ないのはインデックスのETFや投資信託だと思い始めています。(投資として考えると、何に投資しているのかが見えず面白くないですが・・・)
調べてみると下記のような色々なETFが上場されていますので、純資産額が高く流動性が高そうでかつ信託報酬の低いETFを少し購入してみようかなと思っています。
(下記表は2019年10月1日現在。JPX Web SiteのETF銘柄一覧より抜粋)
銘柄コード | 1478 | 1489 | 1494 |
ETF名称 (対象指標) | MSCI高配当 インデックス | 日経高配当株50 | One高配当日本株 (S&P/JPX高配当) |
管理会社 | ブラックロック・ ジャパン | 野村アセット マネジメント | アセットマネジメント One |
売買単位当たりの投資金額 (円) | 1,871 | 33,500 | 17,360 |
分配金利回り (%) | 3.63% | 3.91% | 2.83% |
信託報酬 (税込み %) | 0.209% | 0.308% | 0.308% |
ETF純資産総額 (億円) | 316 | 386 | 111 |
銘柄コード | 1577 | 1651 | 1698 |
ETF名称 (対象指標) | 野村日本株 高配当70 | 大和高配当40 (TOPIX高配当40) | 東証配当 フォーカス100 |
管理会社 | 野村アセット マネジメント | 大和証券 投資信託 | 日興アセット マネジメント |
売買単位当たりの投資金額 (円) | 22,110 | 9,540 | 16,940 |
分配金利回り (%) | 3.55% | 3.32% | 3.26% |
信託報酬 (税込み %) | 0.352% | 0.209% | 0.308% |
ETF純資産総額 (億円) | 884 | 95 | 128 |
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