へたくそな投資でも長期保有でリーマンショックを乗り切れました

投資信託
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二度目の投資信託購入

イーバンク銀行(現在の楽天銀行)

今は楽天銀行と名前を変えてしまいましたが、昔イーバンク銀行というインターネット専業の銀行がありました。

2001年に営業を開始した日本で2番目のネット専業銀行です。インターネットに特化しており低コストで様々なサービスを展開し、若者の中で(多分)人気の銀行でした。

決済に特化したサービスで銀行業務をスタートし、電子メールを使った格安手数料での送金やイーバンク内での振込手数料無料化といった独自のサービスで、当時流行り始めたインターネットオークションをやっている人たちはイーバンク口座を持っていて、決済に使っている人が多かったと思います。

当初はキャッシュカードもない銀行で、個人とインターネットに的を絞った戦略を持った珍しい銀行でした(私の記憶が正しければ)。

当時は2019年同様に預金金利が低かったのですが、銀行業務開始時に破格の1%定期預金キャンペーンをやっていたので(確かそうだったような・・・)、おじさんは早速口座を作成して定期預金を作り、またネットオークションの振り込み等に利用していました。

2006年 (リーマンショック前) イーバンクで投資信託購入

しばらく経った2005年秋頃、イーバンクは投資信託のサービスを始めました。

今では売買時の手数料が無料のノーロード投信が当たり前ですが、当時は2~3%の手数料を払って購入するのが当たり前でした。一部の投信をノーロードで売り始めたのもこのころが始まりで、当時は画期的だった記憶があります。

当時一世を風靡していたグローバルソブリン(グロソブ)や先進国リート(不動産投資信託)、先進国・新興国株式、当時もてはやされていたBRICS株式など、自分で個別に投資するのが難しそうな投信が数多くラインナップされていました。(その他、ヘッジファンドの冠のついた怪しげな商品もありました)

当時(2005年頃)は中国と中東の経済成長に世界が引っ張られているような感じで景気の拡大期にあり、おじさんは海外の投資をしてみたいと漠然と考え始めていたところでした。

投信の資料を見ると、どの投信も基準価格は右肩上がり、毎月配当もきちんと出していて、発展している海外に投資すれば世の中バラ色になりそうな、そんな時代でした。

投信の中には信託報酬が高いものもありましたが、右肩上がりの実績を見てしまうと信託報酬はただの誤差程度にしか感じず、今投信を買わずに何に投資するんだ!と意気込んで、2006年春に定期預金が満期になったタイミングで海外の債券・リート・株式の投信を購入しました。
購入した投信は次の2つです(管理費用は、信託報酬を含む、毎年かかるコスト)

  • 国際 グローバル・ソブリン・オープン 130万円購入  管理費用 1.35%
  • DIAM ワールド・リート・インカム・オープン(世界家主倶楽部)  100万円購入  管理費用 1.7%
  • DIAM世界高配当株オープン(世界配当倶楽部)  100万円購入  管理費用 1.2%

二つの”何たら倶楽部”は手数料が2%かかり、実際の購入はそれぞれ約98万円です。

グローバルソブリンは格付けの高いソブリン債(簡単に言うと国債)の投資信託で、当時日本で最大規模、2008年には5兆8000億円もの巨大な資産を保有していました投信です(管理費用 1.35%なので、当時年間 780億円も資産から徴収していました!)。

みんな買っているんだから良い投信なのだろうとグロソブを購入。
世界家主倶楽部、及び世界配当倶楽部は、名前にひかれて購入。セレブが入会しそうな投資クラブ的名前に食いついてしまいました。

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リーマンショック勃発

2008年 投信基準価格大暴落

時々基準価格をチェックしてはニヤニヤする、というどうしようもない日々が続いていたのもつかの間、2008年を迎えるとご存知リーマンショックが起こります。

ブレーキの全く効かない自転車で坂道を下っているような感覚で毎日毎日基準価格が下がっていき(投信だけでなく、個別株含めすべてがそうでしたが・・・・)、半額程度になったところでようやく下り坂が終わり平坦な道になりました。

そのころにはもう基準価格なんてほとんどチェックできませんでした・・・。

投信は気が付いたら楽天証券へ

同じころ、イーバンクは楽天に買収され、楽天銀行と名前を変えていました。

当時は抱え込み戦略が嫌でアンチ楽天だったので、イライラが募っていました(今は楽天大好きですよ。当時の話です)。

しばらくすると、楽天銀行の投信は楽天証券に移管しますという通知があり、必要のない楽天証券の口座を強制的に作らされ、投資信託を楽天証券に移管されました。(今は楽天証券使っています。楽天証券の話はまた別の記事で。)

あまりの楽天の傍若無人なふるまいに、手続きが完了した後にイライラが募り、大きな含み損を抱えている投資信託である何たら倶楽部達はしばらく放置されてしまいました。( その後、おじさんも大人になり落ち着きを取り戻し、現在では楽天証券の口座もきちんと管理しています)

結果的には、何たら倶楽部 x 2 もグロソブも、ほったらかしで放置したのが良い結果になりました。

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購入した投資信託の決済

2019年 当時購入の投信すべて売却

最近では、eMAXIS Slimに代表される、管理費用が激安で長期投資に向いている投資信託がどんどん登場してきています。きっと証券会社が金融庁からこっぴどく怒られたのでしょう。

また、積み立てNISAも始まり、長期投資による資産形成を国がサポートする仕組みも整いつつあります。

おじさんも、長期投資の王道であるインデックス投信のつみたて投資をやってみようと思い、2018年の初めから管理費用の低い投信のつみたて投資を始めました。(同じころに会社が確定拠出年金を始めたのが、自分でもやろうと思ったきっかけです)

低管理費用のインデックス投資を始めると、イーバンク時代に購入した何たら倶楽部とグロソブに高い管理費用を払い続けるのが非常にもったいなく思えるようになり、今年の春に管理費の高いイーバンクで購入した投信をすべて売却致しました。

正確には売却というより買い替えで、売却して得たお金で管理費用の安いインデックス投資信託(先進国株、全世界株及び国内外リート)を購入しています。

ところで、売却時にはグロソブは約6万円、家主倶楽部は600円の損失が出ていました。一方、高配当倶楽部は約10万円の利益でした。
投資13年での利益は約4万円、ギリギリ利益を出すことができました。長期投資万歳・・・・が、今回のブログの結論ではありません。

毎月分配金をもらい税金を払って再投資していた金額を考慮した ”トータルリターン” で考えると話は少し異なります。

リーマンショックを乗り超えた投資信託のトータルリターンは?

トータルリターンは証券会社の投信保有ページにきれいにまとめられていて、トータルで考えると3つの投信はすべて利益を出せていました。。

  • グロソブ  286,000円の利益
  • 世界家主倶楽部 277,000円の利益
  • 世界配当倶楽部 619,000円の利益

トータルリターンで考えると、118万円の利益です。
売却時利益の約4万円に関して20%の税金を払わねばいけませんが、残りの114万円の利益に関しては、分配金受領時に既に税金を徴収されているので新たな税金はありません。
これから支払う税金を控除すると、最終的に 元手の投資額 330万円(手数料込み)に対して 利益は 117万円です。

3つの投信の利益率は、高かった順に、

  1. 配当倶楽部(先進国株主)
  2. 家主倶楽部(先進国リート)
  3. グロソブ(先進国債券)

でした。
やはり最終的には株が強かったです。リートは途中良かった時もありましたが、最終的には債券程度の利益です。

13年の長期投資をしていた投資信託を決済しましたが、複利で考えて年利を計算するとと年利2.3%で運用していたたことになります。

リーマンショック前の基準価格が上がり気味の時に購入し、超ド級の下落に見舞われましたが、こんなへたくそ投資でも13年保有したことにより、年利2%を超える運用益で終えることが出来ました。

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長期投資の強さ

長期投資の良さは、実際に自分で経験してみないとわからないかもしれません。大きく儲かることはないかもしれませんが大きく損をすることもなく、それなりに資産を増やすことが出来る堅実な投資・資産運用方法だと思います。

世界の経済が成長している限りそこからリターンを得ることが出来るというのが長期投資の本質で、へたくそが勝つ一番簡単な運用方法だとおじさんは考えています。

この13年の投資でもったいないと思ったのは、投資信託の管理費用(信託報酬等)の高さです。今なら債権や外国株は0.2%未満、リートでも0.3%程度の管理費用の投信が販売されています。この13年間をあと1%低い管理費用で運用していれば、さらに約70万円のリターンがありました。

投資信託での長期資産運用には管理費用の低いインデックス投資を強くお勧めします。
アクティブ投信を買うのであれば、個別株を自分で買った方が面白いです。


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